体幹・背

修復:そうじき腰痛

こんにちは😊

今回は、先日のYouTubeライブで頂いたコメントの中で、掃除機かけをしていると毎回腰が痛くなる、と仰っていた方がいたので要因を分析してみようかと思い「掃除機かけ腰痛」にしました✨

 

1.掃除機をかける時の体勢

掃除機かけは毎日のことながらその体勢は、「使えていない筋肉があると負担がかかりやすい体勢」になりやすいんですよね🤔

掃除機も種類によって、使い方が異なりますから、

体勢も種類と使い方によって変わります。

 

ですので、掃除機をかけたから腰痛が起こる、というよりは、掃除機をかける時の体勢が負担のかかる体勢をとっているので痛くなる、と言った方が正しいかと思います😊

 

どの種類でも前屈みになる体勢は起こるので、使い方に個人差がかなりある前提「前屈みで掃除機をかける」体勢を分析していきます。

 

掃除機かけ腰痛の体勢で注目したい点は三点。

この三点が腰痛を引き起こす可能性が高い要因なので一つ一つみていきます😊

a:掃除機の先端と身体の位置関係

掃除機を床につけたまま持つと、掃除機は身体の一部となり、下記の絵の通り地面と身体が接している面が広がることになります。

また、掃除機の種類により重さやアームの形状が異なる為、アームと床との角度も変わります。角度が鋭角なほど体幹を傾ける必要がありますし、てこの原理による支点と力点との距離の問題になりますが、掃除機が床に設置している場所が身体から離れれば離れるほど力は必要になります。恐らく、掃除機によっては力学的な視点から身体に負担がかかりにくい形状になっているものもあると思いますがそれはこんな原理からきます。

この体勢で“より身体に負担がかからないように掃除機を持つ”為には、重さがかかる支点を「より身体に近づける」必要があります。

身体から遠い場所で支えようとする程、身体が不安定となり余計な力がかかり腰への負担は増します。なぜこの体勢の違いによって腰が痛くなるかはこれから筋肉を追いながらみていきます。

 

b:「仙骨ー脊椎真っ直ぐライン」

できる限り身体に近い場所で掃除機を持つ場合の骨格状態からみていきますね。その骨格状態に重要なのは一つ。仙骨ー脊椎ー頭まで背骨が真っ直ぐになっていることです。

ここで、「骨盤」ではなく「仙骨」と記したのは意味があります。骨盤でも良いのですが、より真っ直ぐのラインをイメージしてもらう様に仙骨としました。仙骨から頸椎と後頭部までのラインを繋ぎ、脊椎は直立位では特に軽く弯曲した状態が「真っ直ぐ」です。

この仙骨から頸椎・後頭部までの真っ直ぐラインを保ったまま、掃除機をかける際にとる「前傾」姿勢になってみます。

c:真っ直ぐと丸まっている状態での使われている筋肉の違い

なぜ前傾姿勢になる際に、脊椎ー仙骨が真っ直ぐになっていることが重要かというと、真っ直ぐの時と、そうでない時では「使われる筋肉」が異なってくるからなのです。

掃除機をかけると腰が痛くなる方は、右側の絵の茶色線が引かれている部分の筋肉が集中的に使われていますので、硬くなりやすい・伸ばしにくくなっている可能性が高いです。如何でしょうか🤔

背骨が丸まった筋肉の使い方だと、痛くなる可能性が高い場所、支えられていないことがわかりますよね🙄

そうなのです。しばらくこの体勢でい続けると痛くなる理由は、その場所の筋肉を使い過ぎているのではなく、その場所が支えられていないからなのです。また、圧倒的に前側の筋肉が使われることになりますので、前と後の筋肉バランスが崩れて前に倒れないように後ろ側の筋肉が張り過ぎてしまいます。常に緊張しているものの筋肉の自体が働いている訳ではないので血流は悪くなり次第に硬くなり筋膜の滑走性不良も引き起こし痛みが起きます

色分けしてみるとこんな感じですね。

背骨ー仙骨真っ直ぐ、股関節安定時に使われる筋肉

背骨は丸まり、股関節不安定時に使われる筋肉はこちら

 

使われる筋肉が変わっているということは、重心線もかなり変わっているということでもあります。真っ直ぐの状態では重心線は身体の内に止められバランス良く筋肉を働かせられて負担はかかりにくいですが、丸まっている・反っている状態だと重心線は身体から離れて前に出てしまいますので身体が前に行かないように余計に力が入ってしまい硬さや筋肉の短縮を引き起こしやすくなります。

 

d:股関節の支えが弱いと“真っ直ぐ”をキープできない

では、なぜ右側の絵の様な状態になってしまうのかというと🤔

右側の絵の筋肉の使い方になってしまう理由は、「股関節の支えが弱い」からなのです💦

絵をよく見てもらうとお分かりかと思いますが、背骨が曲がっている時は仙骨(骨盤)も必然的に倒れます。

崩れは床と接している側から引き起こりますので、股関節の支えが弱く仙骨(骨盤)が倒れてしまうので背骨を真っ直ぐ支えられないのです。

 

e:脊椎の支え度の低さ

これまでに書いた通り、股関節を支える筋肉が「使えていない」為に骨盤を支えられず仙骨が傾きその上に連なる脊椎は崩れます。股関節が不安定で、脊椎が崩れた状態で前に体重をかけると背中は丸まるか、反対に過剰に反らせないと状態を維持出来なくなります。

脊椎の崩れは股関節周りの筋肉が使えていないことで起こりますが、単純に股関節周りだけ使えるようになれば良い、訳ではなく股関節周りと一緒に背骨を支える筋肉も「連動」させて使えるようにすることで、前傾姿勢になっても背骨は常に支えた状態でい続けることができますので腰が痛くなることを防げるのです。

f:まとめ【痛みが起こる機序】

ここまでをまとめると、

❶仙骨が傾き股関節が不安定になると背骨が丸まり

❷前後の筋肉バランスが崩れ

❸前側の筋肉を使い過ぎて使われない背部の筋肉が緊張が高まり張ってしまい

❹「痛みが起こる」

のです😊

ですので、

痛みが出た時はまず「対処」

「対処」はこちら。

痛みが感じなくなってきたら「対策」

「対策」はこちら。

 

 

「緩めているだけ」「対処」では痛みは必ずまた起こる

これはもう確実に起こると言っていいと思います。

何せ、要因を払拭していないのですからまた起こらないわけがないですよね🤔

先ほどの画像で書いたように、

❶股関節と背骨を支える筋肉を「使える筋肉」にして、前屈みになっても背部の筋肉で支えられる状態にする。

❷背部の後ろに引っ張る筋肉を補強する為に腹筋群で腹部が潰れないように支える

ことで痛みが起きにくい使い方をすることができます😊

筋肉で書くと、

股関節と背骨を支える筋肉は

背部:脊柱起立筋群・大臀筋・ハムストリング

これらの筋肉で後ろ斜めに引っ張り、それを

前面:腹筋群・腸腰筋

で補強してあげる。

という感じで筋肉を使い前後バランス良く支えると腰が痛くなる要素をなくせますよ😆

 

掃除機に限らず、前傾姿勢を取り続けると腰が痛くなる方は今回書いた内容と同様の理由で腰が痛くなっている可能性が高いです。掃除系は大抵前屈みですし、子どもと関わる際の動きも前屈みが多いです。あとはスポーツもそうですね!

前屈み動作で腰が痛くなる方は、掃除機腰痛と同じく股関節と背骨の支えを強化してみてくださいね😊

 

痛みが3ヶ月以上続いている方は、代償動作が出始めて更にバランスが崩れてきますし、セルフケアでは緩むスピードが硬さを上まって来ず痛みが長引く可能性があります。身体で「毎日気になる部分がある」方はお早めにご相談くださいませ☺️

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