解剖学

筋肉は筋膜命。筋膜がないと力を発揮できないのです

1.再び、筋膜来たる!

前回の筋膜投稿如何だったでしょうか。

今回は前回の補足として書きたくて、「筋膜」またまた書かせて頂きます。

なぜこんなに筋膜の事を書くかと言いますと。お客様に、どこの筋肉が硬いですか?とご質問を受けますが、その際に曖昧なお答えになることが多々あるんです。

なぜなら、ここが硬い、でもそこだけではなく筋膜で繋がりここもここも硬い、ここも関連が、、、と一つの筋肉だけが硬い場合がないからです。

解剖学の教科書にある様に、筋肉の外見だけみていて分かることは、筋肉がどこについていてどんな形かどんな動きに作用するのか、だけです。

痛みや違和感の原因は筋肉の種類形態を知るだけでは一向に分かることはありません。それは、筋膜が痛みや違和感を作り出しているからです。

筋肉が伸び縮みできても、包む筋膜が筋肉の動きに連動してくれなければ筋肉は動けない、からです。ウエストがゴム仕様のズボンをイメージしてください。

ゴムは伸ばそうと思えばかなり長く伸ばせますよね。しかし、ズボンとなるとどこまでも伸びてはダボダボになってしまいますね。綺麗に足を見せるためにもウエスト周りの周囲長は決まっています。

中身のゴムを筋肉、それを囲む生地を筋膜、と思ってみてください。

ゴムは伸びるけれど、周りの生地が伸びなければゴムも伸びない。筋肉と筋膜の関係はこの様な関係で、筋肉がどこまで伸びられるかは筋膜にかかっているのです。

とは言っても、筋肉は緩いのに筋膜だけ硬い!ということはないですよ。

筋肉と筋膜の構造は単純ではないからなのです。

2.筋肉と筋膜の複雑な関係

前回投稿と重複してしまう点がありますが、筋膜は筋肉の表面に一枚ぺらっと覆っている訳ではありません。

筋肉はそもそも、筋繊維が束になり、その束が更に集まってまとまったものが筋肉なのです。

イメージで言うと、太巻きを更に太巻きにして、それをまた更に太巻き、にした感じですかね。太巻きは流石に、太巻きの太巻き、までですかね。

筋膜がどこにあるかと言うと、なんと。この太巻きになる最初の海苔巻きにもついているし、それを束ねた周りにもついているし、最後に全体を覆う周りにもついているのです。そろそろ、太巻きしつこいですね。

筋繊維の周りが筋内膜と言う筋膜が覆い、その束を筋周膜が覆い、それをまたまた束ねて覆うものが筋外膜、です。分かりにくいですねー、こんな感じです。

やはり太巻きですね。太巻き美味しいですよね、こう、密密してぎっしり詰まってる感が食べ応え満点です。

筋外膜が更に深筋膜続き、そこから更に浅筋膜へと続き、皮膚へと続きます。

皮膚とも滑りが良くしようとしてくれますので、筋肉と筋膜がくっつき、動きが悪くなると皮膚との滑りも悪くなるので皮膚も伸びずパツパツになります。

この状態で無理やり動いてしまうと・・・組織がどうかなってもおかしくないですよね。

この筋膜。見て頂いた通り、思った以上にかなり入り込み細かく覆われているのです。筋線維単位に覆われているなんてかなり過保護です。

とは言ってもそれぞれの筋膜は役割が異なるので厳密には役割が異なるからこんなに細かく覆っているのですが。

施術の際も、表面の筋膜を緩めるだけでなく、入り組んでいる中の中の中の筋膜も緩ませることでかなり深部の筋まで緩ませることができる訳です。

ただ揉むとは訳が違いますからね。組織そのものの構造からからだを整えていくのです。

3.で、結局筋膜はどうしたら良いわけですか?

結局のところ、筋膜をどうしたら痛み違和感が緩和するのか、ですよね。セルフでは中の中の筋膜を整えることは難しいですので、できること筋膜と筋肉を密着し続けさせないこと、です。

動きを起こさない限り筋肉は動かず、動かないと筋肉と筋膜は滑り合うことがありません。滑らないということは、ずっとくっついた状態のまま、ということです。この状態が動かさないと硬くなる、状態なのです。

できることは動かすこと関節の可動域全域動かすこと、です。

動かしてるんですけどねー、と思っていても「あ、最近頭から上に腕あげてない」「あ、手が後ろに回にくい」などなど日々の生活の中では意識しないと動かさない関節の可動域の範囲はたくさんあります。ですので、意識して、少なくてもしっかりと時間を作り動かしていなければ必ず硬くなります。

頑張って重い腰をあげて運動をしなきゃいけないわけではありません。

動いてください、とお伝えすると運動しなきゃならない?と思われることが多いですが、もちろん軽く汗をかく運動をされた方が血流が良くなり良いことずくしですが、どーしても!忙しい時は、一日15分でも、今日の私のからだはどうかな?と感じながらからだの隅々まで意識して動かす、これだけでも気づいたら硬くなることを防ぐことはできます。

仕事で仕方ないから、時間がないから、忘れてしまうから、色々できない理由は作れます。動かすか動かさないかはご自身次第ですが、何したらいいですか?と問われれば私からの答は「動いてください」です。

一発逆転、魔法の方法なんてものはありませんし、硬くしているのは自分自身なので自分でケアすることが改善への第一歩ですよね。

あなたに合ったからだの整え方は、あなたのからだの使い方やからだの性質によって異なります。方法ありきではなく、自分のからだは今どうなっているの?原因ありきからケア方法を選択して見てくださいね。

原因は一人一人違います。あなたの痛み違和感の原因はどこなのか、まずはそこから見つけて行ってくださいね。

 

fumi

 

お知らせ

当院では筋膜リリースを主として施術を行いますが、筋膜に限らず「からだを快適に動かし続けることを目的」に全身を整えて行きます。痛みがある場合は一度ご相談ください。

からだの違和感・重だるさ・快適なお身体をキープする定期的なメンテナンスもお任せください。

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