セルフメンテナンス

原因追求型肩こりセルフメンテナンス②ー棘上筋編ー

 

0.身体に意識を向ける

前鋸筋のセルフメンテナンスは如何だったでしょうか?楽になった、ならなかった、だけではなく、こんな働きをしている筋肉があるのか、この動きができるのはこの筋肉のおかげだったのか、普段この筋肉を使っていたのかなどなど、身体への気づきが増えたのではないでしょうか?(そうだといいな・・・との期待です(●´ω`●)ゞ)

身体の無意識的だった部分⇒意識的になっていく

これだけでも身体は良くなっていきます。意識が向くと、変化に気づくことができます。今は身体の変化を「痛み」が現れてから受け取っているものを僅かな変化で感じ状況を把握することができます。仕事であったら、事故が起きてから対処していたことを事故が起こる前に気づける体制を整え対処していく、と言う感じでしょか。身体への意識の向け方なども今後書いていきたいところです。

今回は、原因追求型肩こりメンテナンスの棘上筋編です。

1.解説

・筋肉正体

棘上筋はこちら。

始まり:肩甲骨の上 終わり:上腕骨の上部、肩関節包

この筋肉、結構入り組んでいるんですよね。この画像ででわかりますかね?(´-ω-`)

肩甲骨と鎖骨に色を付けてあります。肩甲骨と鎖骨の繋ぎめを超えて上腕の骨に付いているんです。

触れる場合は、鎖骨を黄色ラインに沿って後ろに辿り、肩甲骨まで伝ったら少し手を首がわにスライドさせて窪んだ部分にある筋肉です。この上に僧帽筋があるので、間接的に触ることになりますね。

右:僧帽筋あり 左:僧帽筋なし

画像で見ると小さめの筋肉ですが、肩を安定させるためにとても大事な筋肉なんです。

・筋肉の主な仕事

上腕の骨は筋肉と靭帯と組織によって肩甲骨と繋がりを持っています。だからこんなにぐるぐると動くんですね。ただ、よく動く為に「安定性」は低くなります。背骨はよく動くより安定性を重視なので骨と骨自体が組み合わさる構造をしていますよね。肩関節の安定性を保ってくれているが棘上筋なのです。

肩関節の安定性を保つ筋をローテーターカフ(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋など)と、言ったりもします。

上から、棘上筋・棘下筋・小円筋

下から見ると、肩甲骨から上腕骨を包むように付着していることがわかりますね。

黄色ライン:肩甲下筋

棘上筋は、肩関節の安定性を保つには重要なポジションにいる筋肉なのですが、その分ダメージも受けやすい。肩関節が不安定になってくると腱の部分で炎症も起こる可能性が出てきます。

メモ【インピンジメント症候群】

初期は、腕が真横にあげにくい程度ですが進行してくると何をしていても痛いほどになります。よく見られる症状は、真横に上げる、手を腰の後ろに回す、手を後頭部に持っていく動作をした際に、肩に激痛が走ります。

・投球動作・水泳・円盤投げ・クライミングなど

肩を使うスポーツで起こるので気をつけたいところですね。この症状五十肩と同じなので原因はこちらの投稿をご参考にください。

 

動きとしては、腕を真横に上げる動きです。三角筋と一緒に働いてくれています。

↓赤ラインが棘上筋。三角筋は見えなくしてあります。

ただ、筋肉が小さいですので、メインの動きは三頭筋がしてくれて、棘上筋は、腕を真横に上げる時に上腕骨上部を肩甲骨に引きつけておく働きを担っています。

・活躍どころ

・デスクワーク

上腕骨が肩から離れない様にしてくれている訳ですが、パソコン操作時にも腕をよく使える様に安定させてくれています。ですが・・・腕をあげた状態で長時間操作し続けると、ずっと安定させて(腕を肩に引きつけておく)いなければならないので、使われ硬くなりますよね。

腕が肩から抜けない様にしなきゃ!と意識して動かしている人はいないと思うので、無意識だからこそ使いすぎる。だからこそ使われていることを意識するのは大事です。(四六時中意識していたら大変です。知っておく、ですかね。)スポーツ動作でもかなり活躍してくれます。野球をされる方は棘上筋含めロテーターカフはかなり大事にしたいところ。

ローテーターカフは、ボールを投げる際(コッキング期)に、腕が肩から外れていかない様にぎゅっと縮んで腕を引きつけてくれるのです。

ボールを遠くに投げる為に振りかぶる。反動をつけようと思うと胸から腕を引き離す力が働く。この時に棘上筋含め、ローテーターカフがブレーキの役割を担ってくれるんですね。

動きを分解して見て見ると・・・



筋画像は全てこちらです。おすすめ)

スポーツをされている方は、こういったサポート側にいる筋肉もメンテナンスしてあげて下さいね。

・追記:クライミング

クライミングでも棘上筋を結構使うことを知りました。三角筋が対応してくれれば棘上筋に過剰な負荷がかかることは防げますが、手が離れてしまい急に一方側の肩に負担がかかった際に起こる様です。

急激にこの状態になると、三角筋で腕を肩に引き寄せる力が十分に働く前に棘上筋がなんとか離れない様に繋ぎ止めてくれます。小さい筋肉ですので急激な負荷はやはり耐えきれず、炎症が起こる可能性がありますね。炎症が起きたら素早く冷却し、安静に。しばらく負荷がかかる動きはお休みし、炎症が治ったら筋肉を緩めていきながら再びトレーニング再開して下さいね。

・弱点

今まで挙げた通りに、大きくない筋肉なのに担っている働きが重要すぎることです。腕や肩の力に引っ張られすぎて負荷がかかり過ぎこともありますし、肩を超時間動かさなかった為に縮み続けてしまい伸びなくなってしまうことも長時間のデスクワークでは、こういった肩関節を支えてくれている筋肉を解放させて上げる為にも、肘から下にクッションをおくなり、机に載せるなどして負担軽減して見て下さい。

この写真の方は書いている様ですが、手や高さの位置関係としてはこれくらいがいいですね。肘から手まで机に乗っているから肩を支えなくていい。だから肩が上がらない。画像は目線は少し下めですかね。もう少しパソコン画面は高いと尚いいです。

頭はとても重い。デスクトップ画面が頭より下にきてしまうと余計な筋肉、力を必要とします。首肩の筋肉だけでなく、眼球の筋肉も使うので目も疲れますよ。理想は、頭が首に自然に乗っかる位置で目線を真っ直ぐ向けた先に画面中央がきている位置関係ですね。(ですので・・・ノートパソコンは、常用、ではなく携帯用、で使いわけされるのが一番いいです)スタンディングで仕事をされている方は、自然とそういった位置関係にデスクトップを持ってきているのではないでしょうか。私もスタンディングはオススメです。座ると腹圧がかかりにくくなり、胸部から上の力を抜く姿勢を取るのはかなり腹圧を長時間かけられる人でないと厳しいです。立っている方が骨盤を立たせるための筋力は使いませんので、自然と骨盤の上に胸郭がきて、肩、首、頭が乗ります。それぞれのパーツが自然にバランスを取れる状態になれていれば筋力は最小限で済む

もちろん、長時間同じ姿勢は結局のところ筋肉を硬くしますので定期的な動きは必要ですが♪

 

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2.セルフメンテナンス

・手順

①棘上筋に触れる

②棘上筋を上から軽く圧迫をかける

③圧迫をかけたまま、

・腕を横に上げる

・腕を回す

・肘を伸ばしたままぐるぐる回す

・動画

動画もどうぞ。触り方もやってますので参考にして見て下さい。

 

じわじわ緩めることと、普段の姿勢ももう一度見直して見て下さいね。

fumi

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