体幹・背

身体創り:デスクワークでの肩こり➡︎上肢と肩甲骨の重量差で起こる

こんにちは。

今日はいわゆる「肩こり」について、上肢と肩甲骨の重量差から見ていきます。

1.上肢と肩甲骨の重量差

上肢と、肩甲骨。どちらが重いと思いますか?

どう見ても上肢ですよね。この図だとちょっと小さめですかね🤔

筋肉云々の話より先に、重いものと軽いものだったら、力を抜いた場合どちらに傾きます?という話を先に。

いやいや、そりゃぁ重い方に傾くよ🤣

・・・ですよね。あれ、でも先ほどの上肢と肩甲骨の重さの比率を考えると。。

腕の方が重いですけど、腕が重くて肩甲骨が腕に寄せられて落ちてしまうなんてことはありません。(亜脱臼の方や麻痺などの関係で使える筋力が限られている場合はあり得ます)

むしろ肩甲骨が上がって、上腕骨が肩甲骨に引き寄せられてしまって肩周りの筋肉が緩まなくなっている方の方が多いのです。

 

なぜ?

 

2.重いからこそ引き寄せている

そう、重いからこそ引き寄せているんですよね🙄

【引用:肩関節拘縮の評価と運動療法p.34】

力学的関係からすると、上腕骨と肩甲骨を繋ぐ筋肉を働かせた場合、重い方に引っ張られます。ですが、上腕骨側に肩甲骨が引っ張られてしまうと腕を動かすことができなくなってしまいます。

重い腕を動かすためには、肩甲骨側の重さを腕より重くする必要があります。肩甲骨だけで足りないなら、

上肢:肩甲骨→→上肢:肩甲骨+鎖骨+胸郭

にすれば良いのです😊

上肢:体幹、にするわけですね!

※する、というのは体幹(肩甲骨・鎖骨・胸郭)の動きが連動するようにそれらの動きを担う筋肉達の動きを連動させる、ということです。

これで、上肢の重さより肩骨側の方が重くなり、重さが整い、上肢側に肩甲骨が引っ張られないように肩甲骨を過剰に引き上げる必要がなくなるわけです✨胸郭は背骨についていますから、ここに背骨を加えることで腕の動きは更に解放されます。

背骨を支える筋肉、胸郭を支える筋肉、肩甲骨・鎖骨を支える筋肉これらが腕を動かす際に同時に働き、体幹が一体となって支える力を発揮できる様になると

上肢<<<体幹

になり、上肢に力を入れてもよく使っても疲労しにくく硬さも蓄積されにくくなる訳なのです😊

肩こりの根本解決には体幹を鍛える、この理由はこういった理由からでもあるのですね!

 

⦅トピック⦆スポーツでの上肢操作も同じことが言えますね!上肢をブラさない様にするためには、体幹を強化する、とよく言われますがそれもこういった構造上の理由が一つ背景にあります(道具を使う競技であれば更に重さは増します)↓

 

3.キーボード操作・マウス操作・データ入力・作図などの作成、によってこの重さ関係は変わる

因みに。

PC操作による肩こりを感じておられる方で、この重さの比重が崩れてしまい(体幹や肩甲骨周りの筋力が弱く上肢の重さに引っ張られている)起こっている場合、

①「キーボード操作」なのか「マウス操作」なのかそれ以外(作図とか)なのか、

②メイン作業は文字やデータ入力なのか何かを作成する仕事なのか、

お聞きしています。

 

なぜなら。

これらの違いによって、先ほど書いた、上肢が重くらならい状況・重くなってしまう状況が出てきてしまうのです。

 

①-1キーボード操作

キーボード操作であれば、大体手首や掌をつけた状態で指だけを動かすと思います。

手首や掌を乗せることにより上肢の重さを支える必要がなくなるので、肩甲骨を上げてまで上肢を支える必要がなくなります。

重さの関係性だけでなく、腕の筋肉をあまり使わず操作が出来るので上肢の力を極力抜いて操作ができますので負担はかかりにくいと言えます。

※あくまで操作上の比較です😊長時間同じ姿勢で動きがなければどんな操作であっても負担はかかります!

 

①-2マウス操作

マウスも用途によるので時々使う程度であれば関係ないですが、常にマウスを握っている方であれば関係してきます。

キーボードと異なり、カーソルを合わせるなどのためにマウス操作のために手首を動かす必要が出てきます。手首を自在に動かすためには手首は少し浮かせている方が動かし易いと思います。手首が完全についた状態で指を反らせてマウスを保持し動かすとすぐに指が疲れてしまいますし、動く範囲が狭まってしまうので小刻みに指を動かさないとならなくなります。

こういったパッドがあるのは、手首を浮かせ続けると疲れてしまうからでもありますよね。

※使い方には個人差もあり、道具の違いにもよりますので一概には言えませんが骨格・筋状況から見るとこのように言えるかと😊

 

①-3それ以外

これはパソコン操作に関わらず書く作業をされている方にも多い使い方です。

先ほどのマウスの様にこちらも指の筋肉だけでは動かせない操作です。「指を曲げ長がら力を入れ続ける」この力は指の筋肉だけでなく、前腕の筋肉によって動かされています。肘から先の筋肉が使われている、ということです。

肘から先の筋肉を使い続ける為には、肘を曲げる筋肉も働く必要があり、そうなると上腕の筋肉も働かなくてはなりません。これだけ筋肉が使われると、重さの比重の関係だけでなく、上肢の筋疲労は速く起きます。疲労した状態でも操作を続ける場合は、自然と肩周りの固定度合いを高めて力を補おうとしてしまうので気づくと肩甲骨は上がっていますし、肩甲骨だけでなく首の筋肉までも一緒に硬くして固定させようとします。

単純に机上で書くだけでなく、版上に作図などされている方は腕を上げていることも多いので、腕周りの筋緊張もかなり高く、それに伴い肩周りの緊張もかなり高まっていますね。

 

②データ入力・作図など作成

①で書いた内容に連動しますが、データ入力であれば手首や掌は乗せ続けられますので上肢の重さはパソコン操作の中では一番負担はかかりにくいです。(※しつこい様ですが、体幹が弱く、長時間同姿勢であれば負担はかかりまくりです!)

作図などの作成にはマウスを動かしたりペンを握る、指でなぞる、など手首を上げての操作が増えてきます。手首をあげる、というのはもう上肢を持ち上げるということですので先ほどの上肢の重さと肩甲骨の重さの比重関係が関わってきますので、体幹の支える力が弱い方の場合は肩甲骨を引き上げることでなんとか上肢を持ち上げようとしますので肩周りの筋肉は作業中ずっと入り続けてしまうことになるのです。

私も、多くはないですが図を作ったりもするのでマウス操作も多いです。マウスを使うと前腕の力はかなり使っているな、と感じ、終わった後は指先から肩まで全体的に良く伸ばして固まってしまうのを防いでいます^^;

 

4.腕を使うには体幹の支えが必須!

今回はデスクワークの肩こりに焦点を当てて書きましたが、上肢と肩甲骨の重さの関係はどの腕の動きにも関わります。

言うなれば、腕を動かさなくても腕を下ろしているだけでも重さはかかります。つまり、寝ている以外は上肢を常に支えていないとならないということです🤔

・・・体幹が弱ければ生きているだけで肩が凝る、、、ということも言えなくはないですね🙄

恐ろしや〜(⌒-⌒; )

そんなことにならないように、体幹の支える力は落とさない様にしたいですね!

その方により、強化する筋肉や使い方の変え方などは異なるので体幹にはこれ!とは言い切れませんが、一つ言えるのは「道具を使う」と効果的に強化も使い方を変えることもできます。いくつか私もあげていますので参考にしてみて下さい。

130【トレ】肋骨締める。ボールで腹横筋と腹直筋を強化する。

129【トレ】腹筋トレーニング。ストレッチポールを使って腹横筋強化。

128【トレ】背中の盛り上がり解消:広背筋と三頭筋を使える筋肉にするケア

現代の日常生活では「普通に生活」しているだけで筋力は低下します。便利な世の中になりましたから。

筋力を落とさない為には、使う、しかありません😊

私は走れる時は短い時間でも走るようにしており、それ以外でも腕を使う仕事ですのでバランスが崩れないように体幹や体幹を支える股関節・下半身も筋力を維持できるように色々使うトレーニングをしております✨面倒・・大変そう・・・と思われるのですが、もうこれは致し方ないといいますか、便利な生活はイコール身体が偏る使い方でもありますので💦

これもどっちを取るか、なのですよね!維持のために毎日少しでも「使う」時間を作るのかバランス崩れてからなんとかしようと頑張るのか🤔これ。メタボを防ぐことを日々するのか、メタボになってから対処するのか、と同じ感じですね^^;

起こっていないことに取り組むのは恐らくどなたでも程度がわからないので難しいと思いますので、「痛み」「違和感」が起き始めたら痛み違和感を取り除くだけでなく、再びそうならないように『要因』を徹底的に検証して、それに対する『対策』を考えてみてください😊

一度起こったことはまた起こります💦!

起こった時は、身体からの合図ですので、合図があったら取るだけでなく、年齢に合わせた身体創りが必要になってきたんだな、と捉えて身体創りに取り掛かかることをお勧めします✨

 

6.どうして痛みを取り除くだけでなく身体創りを目指すのか

思うのです。若い時は、痛みや違和感は一時的なものだったと思うのです。しかしながら、年齢を重ねるごとに、一時的なものから悩みの種になることが増えてくるんですよね。私自身は30代ですが、早くから年齢による身体の変化をかなり敏感に感じてきています。恐らく同年代の方の倍以上かと。だからこそ、今からしっかり創りあげておきたい、と私は身体がそうなのでそう思うのですが。

内臓の不具合もこれもかなり早くから起こっており、手術も経験しました。早かったけれど、早くに対策を練り始められて、気づけて、過ごし方や摂取するものなど考えるきっかけとなってよかったな、と思っております。年齢による身体の変化は例外なくどの方でも起こります。不具合を全くゼロにはできないかもしれないけれど、何もせずに10起こるところを、5にも3にも限りなく少ない1にもすることはできると思います。

身体に取り入れる食べ物もその一つですよね。日々の過ごし方もそうですね。それと併せて、人の身体で自分で管理できる組織の一つである筋肉もどう使って、どう整えるかで限りなく1に近づけることはできるはずなのです。

痛みは取れればいい、とお思いの方も多くおられると思います😊

勿論その考え方も良いと思います。その考えに対して異議申し立てをするつもりは全くないのですが、これだけは知っていて欲しいな、と思うことはあります。

起こったことに対して対処のみする方法は、いつどうなってもおかしくない選択をすること、と頭の隅には入れておいて欲しいのです。

その考え方を変えたいと私が思うのは烏滸がましいので求めてはませんが、やはり、色々なお客さまを通して「もっと早く気づいていれば、もっと早くケアしていれば」と話される方が多いことは事実なのです。痛くて辛くてしんどい、、、そんな重度の痛みの方を多く見ていますので。

その考えも良いと思う、と書いたのは、それは突き放す訳では全くありません。その理由は、「もっと早く・・・」と仰っていた方も、勿論痛みは感じなくなり、今は自分が一番の身体の理解者であり管理者となっているからです。

これは、管理側に踏み出した方でないとわからないことなのですが、自分で管理できることは一番の”安心”に繋がるからです安心は、与えられれば与えられるほど遠のき(不安になり)、自ら取りに行った時に主導権を握った時にはじめて得られるものだと思います。勿論、その対価として、自分で日々今の身体に寄り添いコンディションの管理をする必要はありますけれども☺️

何歳からでも遅くはありませんが、もうこれはもう致し方ない事のですが、早くに始めれば最短で管理できる様になりますし、遅ければ遅いほど管理できる様になるまでには時間がかかります。どちらの方が良いか、はもうこれは個人の価値観の違いですよ。今この時間を切り取ったコスパの重視か、先々見た自分の人生にとってのコスパの重視なのか、といった様に。皮膚のお手入れのように、今目の前のことを追うのか、先々綺麗な肌を考えて対策をとっていくのか、と同じですね😊

 

大分語ってしまいました^^;

見た目の美しさだけでなく、創り変えるように、質から良くしていくことで見た目の美しさも手に入れられる身体を目指す方も増えるといいのにな、と思う今日この頃です✨

 

HP

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