1.ハムストリングスという筋肉について
座り続けていても、立ち続けていても、太もも裏側、膝裏側、伸びにくくなりますね。前かがみになると、太ももの裏側、結構突っ張ってるなー、と感じますよね。どの筋肉がそうさせているかと言うと、この筋肉です。総称、ハムストリングス。
骨盤から、膝を越えて二つに別れる様に側方につく筋肉達です。
骨盤から膝外側につく大腿二頭筋と、
骨盤から膝内側につく半腱様筋と、
同じく骨盤から膝内側について半腱様筋の下に位置する半膜様筋です。
ハムストリングスは、膝から走る腓腹筋と言うふくらはぎの筋肉と膝で重なり合う様に、互いに膝の動きを引き出す様に付着しています。
こうやって筋肉が付着することによって、ハムストリングスは、股関節を伸ばすだけでなく、膝も曲げることができます。
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動きはこの様になっています。日頃の動きを考えて頂くとお分かりかと思いますが、ハムストリングスを十分の伸び縮みさせること、というのは少ないんですよね。歩くにしても、こんなに股関節が伸びる、膝が曲がる、といった動きは然程していないと思います。
また、立ち続けたり、座り続けたりすることでハムストリングスが伸び縮みすることは更に少なくなり、同じ姿勢が続き動かないと伸びなくなるだけでなく、短縮、といって筋肉そのものが縮んできてしまいます。
休憩時に肩を動かしたりしても、立たなければ・・・ハムストリングスは短縮し続けているので、、、同じ状態を維持していることには変わりないんですね。
この短縮、というのは単に硬くなる、というだけではありません。筋肉そのものが伸び切らなくなってしまうのです。
ですので、緩めても、元の様に伸びる様にするためには繰り返し伸び縮みする機会を作ってあげて機能を復活させてあげる必要があります。
前かがみをするとハムストが突っ張って、長座をすると膝が浮いてしまって、膝の裏側が突っ張ってしまって・・・そういう時こそ、ハムストを緩めて伸ばしてあげていきます。
今回は、硬さと共に、伸びやすくするためのメンテナンス方法をお伝えします。
2.ハムストリングスの緩め方、伸ばし方
ハムストリングスは、骨盤から膝を越えて下腿についています。
股関節を動かして、膝も伸ばして、という動きはただ歩いているだけではなかなか使われにくいので、走ったりすると本当は良いのですが、なかなか出来ないとは思いますし、急に走ると痛める可能性高いです。まずはこの動きを毎日できれば朝と夜に行ってみてください。
色々な方法がありますが、緩めもしたいので、骨盤裏から膝裏まで伸ばして、動きを出して、とするとこの体勢が良いかと思います。
※硬く頑丈になっている方はゆっくり、やってくださいね。勢いつけてしまいますと痛めますので。
・方法(緩める)
①膝裏を左右から抑えて掴む→軽く圧迫しながら膝を曲げ伸ばしする
②ハムストリングスに沿って手をずらす。→同じ様に圧迫しながら膝を曲げ伸ばしする
③膝裏から骨盤、ハムストリングスの付け根まで順に手をずらして行う
④最後に足全体を引き寄せて膝裏を伸ばす
やる前と後で、立位で前かがみや長座で前屈をして変化を見てみると良いと思います。はじめはなかなか伸びないと思います。
しかし、徐々に筋肉に圧迫かけ伸び縮みさせることで今まで硬く縮んで動いていなかった部分が動き始めて動きがスムーズになってきます。
日々使う量もかなりあると思うので、一進一退とはなりますが、やらないと益々硬く縮んでしまいますので、日々のメンテナンスにぜひ加えて見てください。単に前屈などするだけより断然効果的ですので。
それと、痛みが出ている場合は、セルフだけでなく、ぜひ専門家を頼ってください。長期化させると緩みにくい要因にもなりますので。
・伸ばす
ヨガのポーズでもありますが、ダンスをされている方はアラベスクの動きがハムストリングスを動かす動きです。上半身など細かいかとは気にせず、床に手をついて無理ない姿勢にて、足を後ろにあげて下さい。
上げきった場所で、少しバウンスさせる様にして骨盤についているハムストリングスの付け根を伸び縮みさせるイメージで動かしてみて下さい。
臀筋、腰椎周辺の筋肉も動かされるので腰もスッキリします。左右10回ほどバウンスさせてみて下さい。頑張らなくても良いです、じわじわ動いている感じを感じて下さい。※無理がありそうならすぐ中止して下さい
体勢的に難しい方は、ベッドなどに上半身を乗せて、反対足は床についている状態で、その状態で膝を伸ばしたまま足を後ろに上げて下さい。足を後ろに動かす、ことが目的ですので。
これは座って行なっていますが、仰向けで行なっても大丈夫です。反対側の足は軽く膝を曲げて、伸ばしたい方の足を膝を伸ばしながらからだの方へ引き寄せて下さい。
こちらもギュッギュッ、と頑張らなくても大丈夫ですので、今回の目的はハムストリングスを伸び縮みさせることです。伸び縮みされて気持ちいい感じを感じて下さい。
あとはこちらも。爪先を立ててからだに引き寄せた状態で、体幹の重みで股関節を曲げてハムストリングスを伸ばして下さい。膝が曲がってしまう方は、膝の下にタオルを敷いて無理なく体幹の重みをかけて下さい。
膝裏もそうですが、骨盤付け根、お尻付近も伸ばされている感覚を感じて下さい。股関節を曲げ伸ばしすると、その動きに伴いハムストリングスも伸び縮みされますので、反動をつけずにゆっくり前後に体幹を動かして下さい。
・日々気をつけたいこと
朝夜、緩め動かすだけでなく、日中も仕事の合間に伸び縮みする機会を作ってあげたいです。繰り返しますが、同じ筋肉状態を続ける、ことが硬くなり縮ませる要因ですので。
歩く、走るも良いですがオフィス内で行うことは難しい。例え、週1回走るだけでも週6日の使い込みには勝てないのです
日中できることとすると、膝の屈伸です。単純ですが、筋肉を伸び縮みさせたいので効果的です。
やり方は気にせず、単純にお尻を完全に下に降ろしてしゃがむだけです。膝を伸ばすことを意識して姿勢よく、立つ↔しゃがむ、を10回ほど繰り返すだけです。
この絵の錘は・・いらないですが、前かがみにならないためにはいいかもしれませんが負荷はかけなくて良いんです。姿勢良く、というのは骨盤を立てて中間位にしたいだけですし、動かす、ことが目的ですので。
後は階段の登り降りを姿勢良く行う、ですね。
座ったまま、膝を伸ばし、そのまま足首を曲げる、のも膝裏を伸ばすためには良いですね。
お店でも、セルフの方法をお伝えさせて頂いてはおりますが、世間に出回っている方法などを知っている方などは「これがいい、って聞いたんですけど」とお聞きすることもあります。
その方法が間違っている、と言うことではなく、方法が全て、ではない、と言うことをお伝えしたいのです。
大事なのは目的、なので、やり方はこれしかない、と言うわけではないのです。
そのために、毎度毎度しつこい様に筋肉の画像や動き、作用を載せています。環境や場面、そしてあなたのからだも一人一人異なります。
ですので、どう使えば一番効果的かは使い方、姿勢によっても動かし方は変わってきます。
ハムストリングスの筋肉を知って頂き、どの動きに作用しているのか少しでもお分かり頂ければ、普段伸び縮みしていないことに気づいて頂けるかな、と思いますし、階段だけでなく色々な場面で動かせる場面があることに気づいて頂けたら良いな、と思っています。
緩ませて、動かして。ベストコンディションのからだ創りにお役立てください。
ハムストリングスと一緒に、腰椎の動きも引き出せると尚良いので、こちらもぜひやってみて下さい。
fumi
お知らせ
ハムストリングスの硬さが要因にもなる腰痛。治りきらない腰痛はぜひお問い合わせくださいね。
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