修復

施術ノート:仙骨を圧迫し続けて現れた坐骨神経痛

こんにちは😊

今回は坐骨神経痛です🙋‍♀️

0.名称がついても状態象も対処も曖昧

正直言って。坐骨神経痛、と一言で言っても要因となった背景は都度異なります。都度異なるということは、同じくくりの「坐骨神経痛」と呼ばれる症状であっても対処は個々で異なり、全く異なるアプローチをすることもあるので、私のブログやInstagramでは特定の名称を表題にすることはあまりありません🤔

名称、て本当厄介ですよね。名称がついていると特定の対処法がある、と勘違いしてしまいますよね。坐骨神経痛も四十肩や腰痛と同じで状態も対処も人それぞれ、状況それぞれです。これをやれば!なんてことないのです

ですが、施術ノート、と題するときは、特定のお客さまの要因背景から分析したものなので特定の名称でも気にせず書いていけます🙋‍♀️(そのために作ったカテゴリー)

その方に行った分析と対処だけを書いていますが、100%当てはまらないにしろ、数パーセント、数十%当てはまる場合もあるかと思うので参考になればと思います😊

 

1.筋肉は“動かさない”から硬くなる

今回坐骨神経痛を感じた方は、長時間渋滞の運転をされていた影響でした。5、6時間と仰っていたかと。運転をよくされる方はお分かりの通り、流れている時の運転と渋滞の運転では気持ちもさることながら、身体の疲労感が違いますよね。精神的な影響だけでなく、実際身体の使い方も異なるのですよね。

流れているときは、アクセルを踏み続けていますし、アクセルの加減も都度調整するために足を動かしていますよね。

渋滞中はアクセルを踏むことはあっても、ブレーキを踏み続けていることも多い。それでも、流れているときの身体の状態を比べると圧倒的に動く量は少なく、止まっている状態を続けることの方が多い。

運転の仕方は人それぞれですが、渋滞中の身体の使い方と、流れているときの身体の使い方を比べると、なんとなく筋肉に刺激が入る量は流れているときの方が多いと思いませんか?

筋肉というのは筋トレのように強い刺激を入れるだけでなく、「定期的に伸び縮みする」状態が一番快適な状態を生み出すのです。定期的に伸び縮みする状態、というのはアクセルを踏んだり調整したり、といった“動きが発生している状態”とも言えるでしょうか。逆を言えば、“何も動きが発生していない状態”が一番筋肉を硬くさせるのです。何もしていないから、故、です。

何も動きが発生しない、ということは筋肉の活動が起きていないので、血流が阻害されます。阻害されると疲労物質も溜まるし、酸素補給も滞ります。いいことはないと言って良いので、長時間渋滞の中で過ごすと精神的疲労も合わさってどっと疲れを感じてしまうのです。

あとは、物理的に長時間動きが発生しないと、仙骨と脊椎を立たせた状態で支え続ける、ということが難しくなる、ことは今回の背景として大きい要素です。

アクセルを踏む、足を動かすということは少なからず股関節の筋肉を働します。股関節周囲の筋肉を動かすということは仙骨を含む骨盤と脊椎を支える必要が出てくるので足を動かすことで股関節周囲の筋肉を動かすことにもなります

渋滞、という動きを起こしにくい状況ではこれが起きにくいので、気づくと股関節周囲の筋肉を働かせず長時間過ごしてしまい、坐骨神経が通る仙骨を支えない状況が長時間続いてしまうのです。

 

2.注目すべきは仙骨が圧迫されているか否か

まず、仙骨を見てみます。

骨だけ見るとこんな感じです。姿勢を支えるために、仙骨の支えが如何に重要かは別こちらの投稿をご参照ください。

所謂坐骨神経痛を体感したことがある方はご存知かと思いますが、この仙骨を神経を通り、周辺の筋肉や組織の圧迫により神経伝達が阻害されるために引き起こされます。

 

恐らく、後面の神経走行はご存知の方も多いかと思いますが、坐骨神経痛の要因を探る場合には後面だけでなく前面も見る必要があります。

前面の神経走行に至っては、内臓と隣接しており直接的に筋肉と関わりはないのですが、内臓は筋肉の状態に影響されるため、筋肉が使えなくなることにより骨盤内の動きが悪くなり、結果的に神経も影響を受けます。骨盤内に影響を与える筋肉は腸腰筋ですね。

実際、お客さまで足の痺れを訴えていた方で後面より前面、腸腰筋による影響が強かった方もいます。腸腰筋と腹筋群を徹底的に緩めて整え、股関節周りの筋肉稼働状態をよくし、ご本人にも股関節周りの筋肉を積極的に使って筋力を強化してもらうことで長年の痺れが改善されています。

今回投稿に書きたかったのは後面なので前面はこれくらいにしておきます😊

因みに。

痺れや痛みは坐骨神経だけによるものではないので念の為載せておきますね。圧迫背景からみて痛みや痺れは坐骨神経によるものが圧倒的に多いんですけどね。

 

渋滞時の身体の体勢に戻るのですが、長時間意識を抜くこともできず、かといって動けない状況となると、姿勢が無意識的にも崩れていくかと思います。車のシート的にもこんな状態になりがちかと。

この状態でない場合もあると思いますが、要は「筋肉を使わず骨をもたれさせて座る体勢」です。筋肉を使って座っていない、が大事です。筋肉を使わず座り続けた際に、どのように神経に影響があるかというと、仙骨と座面との角度にあります。

画像を見てお分かり頂いた通り、仙骨と座面との角度が90度以下になると座面と仙骨との距離が近くなる。ということは、神経が圧迫される可能性が高まる、のです。

神経の通り道は、一種類ではないと言われており、どうやって筋肉の間を通るかは人によって異なります。

4種類だけでなく、もっとあるのですがひとまずこんな感じに走行しています。走行状態によって、圧迫のされやすさもあると思うのですが、調べるにも手間や色々と大変なのでそこまでする必要はないかと思います。重要なのは走行状態より、どの走行であっても仙骨と座面の角度が90度以下になると圧迫されやすい、ということです。

 

3.仙骨(骨盤)を支える筋肉

梨状筋を含む閉鎖筋群は深層にある筋肉で、表層は大臀筋です。

神経を圧迫するから痛みが現れる。単純な話、圧迫しないように筋肉で仙骨を立てて骨盤を支えられたら神経痛を起こす可能性はかなり低くなるわけです。

上記の画像を見て頂きたいのですが、大臀筋の上部は仙骨と同じラインかもしくは仙骨より下のラインから走行が始まります。と、いうことは。仙骨が倒れた状態であれば大臀筋がほぼほぼ使われない、ということになるのです。

これこそ、神経をダイレクトに圧迫する要因と言ってもいいのではないかと思います。

大臀筋は大きい筋肉ですので、普段股関節を伸展する動き、足を後ろに動かす動きが頻回に行われていれば筋力が衰えることはありません。

ですが、この画像にはありませんが、大臀筋も運動連鎖により効果的に筋肉が使われるので、腹筋群や脊柱起立筋が普段使われていないと大臀筋も使われなくなります。大臀筋を使わず歩くことはできますしね。実際、外を歩いていても、大臀筋をしっかり働かせて歩いている方、てあまりみません。大抵、少し仙骨が倒れて腹部の力が抜けて太もも前側の筋肉とふくらはぎの筋肉だけで歩いている方が多いですから。

大臀筋の運動連鎖についてはこちらの投稿をご覧くださいね。

普段、大臀筋が使われていない身体のまま渋滞中の姿勢に突入するとどうなるか?

大臀筋による座面から押し上げるようにする力が使われなず、骨と座面で神経を長時間に渡って圧迫することになります。圧迫されている過程は体感としてあまり感じないのですが、筋肉や組織の癒着は確実に起きています。その状態で、渋滞姿勢から解放された時や、しばらく時間が経過した際に、他の筋肉を動かし始めると癒着部分が引っ張られて座り姿勢が解除された後も神経を圧迫し続ける状態が続くのです。これが坐骨神経痛と呼ばれる状態の背景です。

ですので、

元を辿れば、そもそも仙骨を支える筋肉を日頃から使える状態になっていない、ことも一つの要因として挙げられるかと思います。これ、運動をされている方でも起こり得るのです。運動をしているからといって、全身バランス良く筋肉が使えているわけではないことと、普段よく動いているからといって静止時にしっかりと姿勢を保つ筋肉が使えるか、はまた別の話になるのです。

ここはまた話が膨らんでしまいますのでこの辺りにしておきますね😅まぁ、油断ならない、ということですかね^^;

 

4.解決に向けて

今まで書いてきた内容が大まかな痛みや痺れが起こる背景になります。で、起こってしまったらどうするのか、ですよね。起こってしまったら、ひとまずは癒着部分を解放させることです。軽いものであればハムストリングや大臀筋、他股関節周囲の筋肉を伸ばすことで解放されるかもしれません。

ですが。

正直、神経の圧迫による痛みや痺れは単純な滑走性不良による痛みと異なりややこしくなっている場合も多いです。単純に圧迫されていた箇所の筋硬結によるものであれば解決は早いのですが、圧迫された箇所の影響で他の筋肉や筋膜が癒着し、圧迫された箇所の硬結を取り除いても他の影響を受けた箇所も緩まないとただ圧迫された箇所だけ硬さを取り除いても解消されないことが多いのです。

だからこそ、神経の圧迫によるものかな?と感じた時は、すぐさま思い当たる箇所の筋肉をの伸ばして解して筋緊張を解いてあげる必要があるのですが、軽く整えてしばらく様子を見よう、と不十分のまま放置してしまうことの方が多いと思います。

神経の圧迫による痛みや痺れは徹底的に緩めて解したとしても全く感じなくなるまで数日を要することもあるので、不十分だった際のその後取れにくくなることは想像できるかと思います^^;

神経圧迫の対処に慣れている方なら別として(そもそも慣れている方は対策もかなりされているのであまり怒起こらないとは思いますが💦)、持続的に、ほぼ毎日神経圧迫による痛みや痺れが起きているのならすぐに徹底的に整えてください😇1週間以上その状態が持続的に続いているならそれはもうしっかり対処したほうが良い状態だと思います。

どこをどのように、は身体の状態のより全く異なるので身体の評価を徹底的に行なった上で整えることをお勧めします😊

痺れが続いていて、とお越し頂く新規のお客さまは大抵が毎日感じている状態が一年以上続いている方ばかりです。一年以上もそのような状態であるなら、当然毎日気にしないようにしていても気持ちが沈むことも多々あるかと思います。

私も筋力維持に励んではいるものの、身体の構造的に坐骨神経痛になりやすいのです。今は、疲労が重なり油断した際に一年に一度程度軽く起こる程度で管理できていますが、学生の頃は半年ほど続いていた頃もあります。その頃、接骨院に毎日通っていましたが、改善の兆しが見えず自身で身体をケアして次第に気にならない状態まで持っていくことができました。

その時も今も思うことは、坐骨神経痛=この対処、というものはない、ということです。なので、世間一般的に言われる坐骨神経痛改善によいとされていることも自分に当てはまるかわからないのです。あの時、もう少しなぜそれをやるのか?身体はなぜこうなっているのか?など突っ込んで聞いていればもっと早く手立てが見つかっていたのかもしれないのにな〜と思いますがそれも過去のことなので今はこうやってブログを書きながら手立てを見つけるツールとなれば良いな、と思ってはおります。

ですが、今私はプロなのでここまで分かりますが、この道を進んでいなかったら坐骨神経痛という名前に捉われて実態もわからず闇雲に対処していたと思います。

ですので。頻回に起こっている方や、数週間引かないのであればセルフケアだけでなく専門家の評価の元、徹底的に取り除くことをお勧めします。硬さが重なっていると、セルフでは限界がありますので。セルフで取り除けないこともないのですが、かなり徹底的に毎日頻回にケアすることや使い方を変えることが求められますし、なにせ一度である程度全身の硬さを取らないと起き上がって歩き始めた途端に残っている硬さからまた硬さが派生してしまうので徐々に取ることは結構効率が悪いのです。

ご自身でご自分の体を管理できるようになるためにも、一旦徹底的に取り除いて、ご自分なりの神経痛対策を練っていくと最短ルートで神経痛を対処できるのではないかと思います。

接骨院や整体は、まだまだ”治してもらうところ”と捉えている方の方が圧倒的に多いと思うので、こんなことを書くのも難なのですが。私の目指すところは、痛みや痺れ、違和感を取ることではありません😊取るのはそれは当たり前のことであって目的ではない。取って、管理しやすい状態に施術て整えた上で、みなさまご自身でご自分の管理できるようになってもらうことが私が日々やっていること、目的です。

なので、私は身体を治している、とも思っていません。そう思われていらっしゃって頂いていた方、すみませんw 施術で外からできること、てやはり限界がありますからね。そんな、治す、と言ったって毎日の使い方まで物理的に私が管理できるわけがないのですよ。

管理は自分にしかできない。その身体を使っているのは他ならない自分だから、なので、私の身体も私しか管理できないのです。であるならば、一緒に身体を解明しながら管理方法を探って影ながらサポートさせて頂くことが私にできることで、ご自身の身体を最適化していくために必要なことだと考えています。とは言え、そんなにガンガンいくタイプでもないので、お話していく中で、皆様のペースを察知してどれくらいご自身で管理したいと思っている方なのかみながら関わらせて頂いておりますが😅

 

精神論的なことを書きましたが、身体を最適化していくには画期的な方法を見つけることより、自分の身体を知ってその身体をどう管理していくか自分で見つけていくこと、なのでこういう観点になるんですよね😊

坐骨神経痛しかり。ご自身の身体、これからもずっと付き合っていく身体、管理できるようになり快適な身体でい続けたい!そう思われている方、ぜひご相談くださいね。尽力させて頂きます😊

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