体幹・背

身体創り:胸椎と腰椎の可動域を広げる

こんにちは😊

今回は、

胸椎と腰椎の可動域を広げるための「最適な肢位」について書いていきます。

最適、と言うのは、「骨格構造上、一番良く動くことができる肢位」です。

 

今回の肢位は4つに絞ります。

「立位」「座位(椅子)」「臥位」「四つ這い」

 

この四つの肢位で、自分で動かした場合にどの肢位で胸椎と腰椎がよく動くのか?

を見ていきます。

動きは「屈曲(曲げる)」「伸展(反らす)」に限定します。回旋はまたちょっと違いますので

立位

まず、立位。立位での胸椎と腰椎の可動域は、

※勿論。

その方の全身の筋肉状態にもによりこの様にならないこともあります。

あくまで、骨格構造による可動域の話です。

 

 

立位の時は足底が床に設置しているので、足裏を起点にして動きが起こります。

足裏を止めた状態で、骨盤を倒しながら前に出す、後に引くことで骨盤(仙骨)の前後の傾きの動きが出て、骨盤の動きに連動し腰椎も引っ張られるように動く。

動きの範囲から見ても、足裏と頭までを大きく動かすので、足裏から頭までの間の真ん中に位置する腰椎が一番動く、ことになるのです。

大縄跳びで言うと、真ん中が一番弧を描いていますよね。あんな感じですかね。

 

 

※先ほども書いたように、

前屈はハムストリングの柔軟性によって可動域は制限されますし、後屈は腹部や腸腰筋、大腿四頭筋の柔軟性によって可動域は制限されます

あくまで骨格構造上この様になる、という話です😊

 

 

座位

では次に、座位。座位での胸椎と腰椎の可動域は、

座位(椅子座位)では、

骨盤が座面についていますから立位とは動きの作用は異なります。

腰椎自体の動きもそうですが、座位は特に骨盤(仙骨)の前後の傾きに影響を強く受けます。

脊椎というもの自体が、仙骨から頸部まで骨で緻密に重なりながら積み重なっていますから、動きの起点が仙骨になるので、

前後の重心移動がダイレクトに伝わり、腰椎をよく動かすことができます。

:頸椎

オレンジ:胸椎

:腰椎

ピンク:仙骨

 

立位より、動く範囲が狭くなっているので(仙骨から頸部(頭部)まで)、前後に倒れないように制御する力をあまり働かせず動かせるので動かし易くははなりますね。

仙骨からの動きなので、下肢が硬い方、特に太もも裏のハムストリングが硬い方はハムストの柔軟性の影響をあまり受けずに腰椎を動かすことができますね。まぁ、、その場合は腰部の筋肉もハムストリングと連動して既に硬くなっていると思うので動きにくいとは思いますが😅

 

※何度もしつこいようですが、これは柔軟性が維持されている場合の可動域であって、

“誰でも”座位は腰が良く伸びる、という単純な話ではありません😵

 

腰の筋肉は下肢との連動が強いですので、

下肢を緩ませなければ腰の筋肉は緩んでこないことがかなりの確率で多いので、デスクワークの合間に腰を動かすなら立位で下肢も一緒に伸ばした方が断然良いです。

 

下肢と背中の筋肉の連動性については、この投稿(Instagram)を見て頂くのがいいですね。

https://www.instagram.com/p/CVNeIhpPQJR/?utm_source=ig_web_copy_link

https://www.instagram.com/p/CVVK4FIvACJ/?utm_source=ig_web_copy_link

 

 

四つ這い

次は、四つ這いです。

これは、胸椎と腰椎どちらがよく動くか?わかりますよね😊

 

はい、そうです。

ですね!

だから胸椎を動かすにはこの動きをする方が多いわけです。

 

この肢位は上肢が固定されることによって、肩甲骨をよく動かせるようになります。肩甲骨周りの筋肉の可動性が上がるので、胸郭がよく動くんですよね。

仙骨は、膝が床についていることによって大腿骨の動きが制限され影響を強く受けますから、座位より動きません。仙骨の動きが減ると腰椎も動きが減るわけです。

 

臥位

さ。最後です。

臥位ですね。臥位というと仰向け、うつ伏せ、横向き、とありますがまあ、皆さんよくやるのは仰向けとうつ伏せだと思います。

どっちも脊椎伸展(反らせる)ですが😆

 

これはどうでしょうか?🤔

先ほどの仙骨の制限の話からしても、うつ伏せの方なんかはもう腰椎は一定以上動きようがないですよね。

はい、こっちですね。

普段、首が前に出ている方は胸椎が丸まっていますから、うつ伏せで上体を起こす動きはかなり動きにくくなりますよね。

真ん中の絵のように、腕、伸ばせないくらい胸椎硬い方も結構おりますね🤔

首が前に出てしまうと、頚椎から胸椎についている「伸ばす筋肉」が全く働きませんので、後に反らせることができなくなってしまうんですよね。

 

 

 

 

 

筋肉の動きはストレッチでも、反対側が伸ばされていたらもう反対は縮んでいます

この動きで言えば、腹部は伸びますが背部は縮む。背部の縮む力が普段使えていないとこの動きの時に胸椎が反れないわけです。

動きの起点から見ると、膝から頸部(頭部)が動く範囲ですかね。

膝立ちで後に反った時の骨盤の動く範囲と近いですが、大腿骨を固定されていると仙骨の動きは少なくなります。仙骨の動きが減れば腰椎の動きも減りますよね。

 

 

 

その点、

胸椎側は上肢の動きと肩甲骨の動きも合わさり前側をめいいっぱい伸ばすことによって背部を縮めることができ、結果、胸椎が反ります

ここに、頚椎の動きも加わり、頚椎と胸椎を繋ぐ筋肉が働くことによって、更に胸椎は反らされますね。

 

 

まとめ

如何だったでしょうか?😊

肢位による胸椎と腰椎の動きの違いはこんなところです。

 

単純に、

腰を反らす、腰を曲げる、胸を反らす、胸を丸める、と言っても胸椎も腰椎もそれ単体でいるわけではなく、全身の骨が繋がるように存在していますから肢位によって動ける範囲は変わってくるんですね。(肩甲骨などほぼ浮いている骨は別として)

 

動きを引き出したい箇所があれば、

その箇所だけよりその場所がより動く肢位を考えてみるのも身体創りに役立つ✨

 

肢位を考えるということは、目標の身体創りのためにはどんなストレッチにするか?にも繋がるからです😊

ストレッチだけでなく、トレーニング、スポーツの動作にも繋がります。

例えば、

胸椎の動きをもっと引き出したい!

と思ったときに、股関節の動きにも目を向けて見るとか。

反対に、胸椎に動きを制限したい、と思った時にも同じく股関節の可動についても考えてみる、など。

 

 

筋肉も筋膜によって全身つながっている。

筋膜は皮膚によって覆われ更に繋がりが強くなる。

骨はそもそも繋がるように関節で軟部組織や筋肉で繋がっている。

 

 

硬さを取り除く、動きを更に出す、どちらにしても一つの部位にフォーカスを当てていると「思うようにならない」ことが生じてきます

「うまく伸びないな」

「なかなか動きが出ないな」

そのように感じたら、一度フォーカスを一点から全体に向けてみてください。

 

目で見ないと今の身体の状態がイメージできない方は写真や動画を撮ってみて、自分を観察してみてください。

必ずどこかにあなたのウィークポイントがあります。

 

あなたのウィークポイントは、今感じている痛みや違和感や思い通りに動かない場所ではないところに潜んでいることも大いにあります。

わかると、コントロールできる。

筋肉は人の身体の中で「自分で管理できる組織」の一つです。

 

管理するには、知ること、です😊

 

色々な視点から身体を見ることで知って、管理して、コントロールして自在な身体を手に入れてくださいね✨

 

Instagramで頂いたご質問で、脊椎の柔軟性を上げることについて返答しています。こちらも内容も参考になるかもです😊

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