目次
0.からだのこと、どれくらい知っていますか?
今回は股関節の詰まり感、です。結構いらっしゃるんですよね、股関節の違和感で悩まれている方。股関節が詰まる。。。と思うと大抵股関節がおかしい、と思いますよね。違うんですよね、これがまた。
股関節の筋肉を調整してその場は良くなるけれど、またすぐ戻ってしまうならそれは股関節の筋肉が原因で違和感が生じている訳ではありません。
人のからだは面白いもので、繋がっている、だから原因も他の場所であることは大いにあり得るのです。
私も動画でアップしていますが、世の中には「これをやれば〇〇がスッキリ」などこれをやれば方法が無数にあります。
その方法、なぜ効果があるのでしょうか。効果があれば勿論御の字ですが、それがなぜ効果があるか、ここがわかれば本当はもっと効果が出る。
からだの構造を少し知った上で行うのと、知らないで行うのではからだに起こる現象の度合いが異なってきます。と言うより、目的を持って行なった方が続きますし、必要性を感じると思うんですよね。
その方法の根拠、とも言えますかね。科学的根拠、と言うよりは、からだの構造がこうなのだから、こうしたらそりゃあ効果出るよね、と言った背景です。
数ある方法は元を辿ればからだの構造から生み出されたものですが、今は伝わり易いように、手軽に試して貰えるようにその根拠となるからだの構造の説明やなぜこの方法を行うのか、と言った部分は省いています。
手早く、速効性を世の中は期待しますからね。
その中で、私が動画の時間が長くなっても(笑)説明し続けているのは、自分自身が、闇雲にただ良いと言われたからやる、と言うのがしっくりこないから(●´ー`●)なんですが。
やはりからだのことは自分自身が把握してケアしてこそ良くなる、自分以外の人間に100%託しても望むからだにはならない、と考えているからです。
何故って、痛み違和感は突然起きるのではなく、そうなっている原因が必ずあるからなんです(遺伝など疾患を除く)。
突然と思えても、実は偏ったからだの使い方をしていたり、使っていなかったり、負荷が特定の場所にかかっていたりとするからなんです。虫歯と同じですよね。
使った影響と、元々のからだそのものの造りにも大いに影響を受けます。
何もしないでもどこも痛くも違和感も何もない、方もいますが、残念ながらそれは無意識的に良いからだの使い方が習慣化されているか、からだの造りが元々そうなっているからです。
私は元々からだの造りは強度はありませんでした。病気ではないのに不調が続くのはこれはかなりのストレスなんですよね。
なので、人より自分のからだについて真剣に考え、どうやったらこのからだを快適に保つことが出来るのだろうか、を日夜考えていました。
そうなんです、痛みや違和感があるから何とかしようと思うんですよね。昔からその様なからだであったら、考えることは特段特別ではありませんが、今まで感じていなかったのに年齢を重ねて感じる様になった方にとっては青天の霹靂ですよね。
痛み違和感が起きて、辛い中で初めて何とかならないかと方法を探るので余裕もないと思うので専門家を頼ると思います。
最初はむしろそのほうが良いと思いますが、良くなって来てからは、自分に合ったセルフメンテナンスの方法と共にからだがどうやったら快適になるのか、そもそも何故不調をきたすのか、日頃の動作や姿勢などはどうなのか、偏った使い方はしていないか、など考えて貰えたらなと思います。
ですので、これからも細かいけれどなるべく分かりやすい様に痛み原因とからだに何が起こっているのか、からだの構造を踏まえて書いて行きたいと思います。
読み込んで完全に理解して頂かなくても良いんです。そうかぁ、くらいに頭によぎらせて貰えればからだの使い方は変わりますので、からだの為に読んでみてください。ここで書いた内容はその内動画でもアップしていきますが。
導入でこんなに熱くなってすいません(ё_ё)
さ。股関節の詰まり感を書いて行きます!
1.股関節の詰まり感が起こっていた原因の筋肉
正直、使い方によって原因は異なります。と、言ってしまったらそれまでになってしまいますが、実際そうなんですよね。今回みさせて頂いた方もそうです。自転車を乗られている方で、その使い方だからこそ出た違和感、なんですよね。
同じ体格で同じ自転車で同じ様に使って同じ様に違和感が出た場合は原因は同じである可能性はありますが。読んで頂きながら、じゃあ自分はどうだろう?と考えて頂ければと思います。
今回は先に言ってしまえば違和感の根源は首にありました。そもそも、違和感がどうしたら出るのか状況説明からして行きます。
・まずは動きを分析
足を持ち上げて、持ち上げたまま内側に倒した時に股関節が詰まった様な感じがありました。詰まり感だけでなくそれ以上動かない、といった感じです。
からだの真ん中、足が正中線を越える辺りから股関節の詰まり感と太ももの張りを感じておられ、これほど動きも出ていませんでした。これらの症状だけだと、股関節か足が原因?と思いますよね。私もはじめはそう思いました。
可動域(動く範囲)にも制限が出ていましたので。実際、股関節や足の筋肉を緩めると違和感はなくなるのです。ですが、また一週間後には復活している、という状況でした。
二、三週間で復活するのであれば使い過ぎも要因として挙げられるのですが、一週間であればそもそも緩める場所、原因は他にもある、と言えます。分析していくと、この捻る動きに要因がありました。
股関節の可動域だけでなく体幹の捻る動きも滞っていたんですね。ですので、両膝を曲げたまま腰を捻り足を倒す動作も同じ様に痛みが起こりました。この動きです。
・問題となったのは体幹を捻る動き
体幹の捻る動きが痛い、ということは脊椎周辺の筋肉かな、と原因が絞れて来ます。脊椎は組み合わさりながら重なっています。骨の形状上、組み合わさり重なっているので、動きが連動して行きます。
下の腰椎が動くと、その上の骨も一緒に動き、その動きが連動して行き最終的に上の頚椎も動くわけです。
先ほどの体幹、腰の捻りが出ていないとすれば単純に腰の問題ではなく、その先の首の動きも出ていない、ということがわかるんです。
・原因筋肉
ここまで来たらもう原因は掴めたものです。首の捻りが出ていない大元の硬くなっている筋肉を探せばいいだけですので。今回硬くなっていたのはここです。
菱形筋です。背骨と肩甲骨を繋いでいる筋肉です。この筋肉の働きを見ていただければ、結構使っているかも・・と思われると思います。
肩甲骨の下方を背骨に近づける。
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脇を軽くしめて、肘を後ろに引くと肩甲骨が上の画像の様に背骨側に引き寄せられます。
物の配置によりますが、パソコン操作でも使われる場合は多いですし、レジ操作をする方も商品を移す際に使われるかと思います。
それほどこの動きは・・と思われる方でもこちらの動きはどうでしょうか。
⇓
肩甲骨を挙げる動作です。実際の動きは、薄くなっている僧帽筋が挙げているのですが、下に位置する菱形筋も一緒に使われます。
肩甲骨を挙げている状態が一時間以上伸び縮みせず同じ状態が続くのであれば、僧帽筋と共に菱形筋も一緒に使われ硬くなります。
肩が挙がったままパソコン操作をされる方は硬くなるのを避けられない部分ですね。細かい操作をされる方も肩甲骨を挙げて肩関節を固定させて腕手を使われるので硬くなります。
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2.原因の筋肉を特定することがなぜ重要なのか
菱形筋が硬くなっていた、ことがわかれば股関節の痛みはなくなったも同然です。ここが本当に不思議なところなんです。原因の筋肉がわかれば、そこを緩められば間接的に痛みが起きていた股関節の痛みは取り除けるのです。
股関節に触れずに菱形筋のみ緩ませて、動いてもらうとどうか。原因が取り除かれているので痛み、ないんですよね。
今回痛みが取り除かれた機序はこんな感じです。
菱形筋が緩む
↓
脊椎にかかる制限がなくなる
↓
体幹を捻れる
↓
腰椎から骨盤臀部、大隊部にかけて引っ張れていた緊張が除かれる
↓
股関節の違和感・太ももの張り感がなくなる
逆を辿れば、菱形筋が使える力を超えて使われ筋肉が硬くなった→捻りの動きに制限がかかり足も引っ張ってしまった、わけですよね。
ただ痛みがなくなった、だけではそのあとの対策が取りにくいですが、原因ありきで痛みを取り除いて行くと、取り除けた後に再び起きにくくする対策を考えることができます。
フォームの改善はタイムを上げるためでもありますが、タイムを上げるためにも長時間安定した姿勢を動きを取れるフォームが大事ですよね。痛み違和感は良いフォームに近づけるヒントにもなるわけですね。
今回、他にも板状筋など首を反らせる筋肉も関与していたのですが、メインは菱形筋でしたので菱形筋をあげました。スポーツに限らず日々の動作も一見大したことない様に見えても実は色々な筋肉を緊張させ使っています。
使われていることに気づいていないので使い過ぎてしまう、筋肉の強度以上に使い過ぎて疲れさせてしまうことはよく起こります。ただ痛み違和感がなくなれば良い、のであれば別だと思いますが、いつも快適に過ごしたいのであれば、やはりからだについて知る必要はあるかな、と思います。
3.サイクリング動作に伴う肩の重要性を少しだけ
私は自転車は普通の自転車しか乗らないですが、何人か乗られている方のメンテナンスをさせて頂います。やはり肩周辺の筋肉が硬くなる場合はよく見られます。
勿論足も使われているので調整は必要ですが、肩周辺の筋肉は自転車では筋を伸び縮みさせて動かす、というよりは肩関節を安定させるために働いていることが多いです。
肩関節の安定といえばローテーターカフですが、ローテーターカフで肩関節を安定させながら、かつスプリントの時のハンドルを上に引っ張る動きでは、三角筋、広背筋によって肩甲骨から腕を引き上げます。
菱形筋はメインとなる筋肉ではないですが、僧帽筋などと共に補助として使われます。
三角筋、広背筋、僧帽筋はよく使われ意識しやすいの気に留めやすいですが、表面から触れることのできない菱形筋は使われたままになってしまう可能性が高い筋肉です。
また、左右に体重移動をすると上半身は捻りの動きを伴います。下半身の動きに振られず安定感を高めるにはやはり肩関節の安定は大事です。捻るとなれば背骨と肩甲骨が引き寄せられ離れ、といった動きもかなり頻発して起こります。
動きに関して細かく載せると膨大になってしまうので簡単に書きましたが、違和感が出るということは、何処かしらの筋肉に負担がかかっている証です。
じゃあどの動きにより何処の筋肉に負担がかかっているのか、と分析することが痛みを取り除いた後、再び痛みを復活させないために大事となります。
原因の筋肉を追求するということは、何もその筋肉を使わない様にするためではありません。(その動作は使わないとならないから使っている場合もありますし)
使うと分かっているなら例えば強化して疲れにくく硬くなりにくくすることもできます。他の筋肉の代償として使われている場合もあるので、それならば主導となる筋肉を使える様にして補助の筋肉に負荷がかからない様にすることもできます。
要はバランス、なんですよね。使えていない筋肉があるなら緩めて強化して使える様にして挙げる必要がありますし、特定の筋肉に負荷がかかっている様なら負荷がかからない様に他の筋肉が使える様に筋調整やフォーム変更、からだの使い方を変えることもできます。
痛みがあると、「取らなければ」と意識が向きがちですが、痛みを感じられるということはからだからのサインを受け取れる、ということです。そのサインをどう捉えるか、ですよね。多少の違和感の段階で対処できれば痛みまで繋がりませんから。
競技で行うスポーツも、趣味で行うスポーツも、どちらもからだの使い方はとても大事だと思います。
せっかくはじめたスポーツが痛みによって思い切り出来ない、セーブしなければならないことは苦痛でしかないですよね。その苦痛を快適にして、より楽しめると良いですよね!その為に私は日々勉強に励むわけです。
単に筋肉が分かっていれば、構造が分かっていれば良いわけではなく、スポーツや仕事によって使い方は様々なので、その動きがちゃんと分かっていないと単に痛みを除くだけの施術になってしまいます。
痛みを取り除くことが目的なのではなく、その先の快適な動き、快適な日々が目的なのでその方に合わせた施術が必要です。自転車も奥が深いのでもっと学ばなければです!
今回はメンテナンスなしですみません。菱形筋のメンテナンス、どこかで載せますね。菱形筋が硬いといっても実際は菱形筋だけ緩ませても改善しないんですよね(ё_ё)
肩甲骨全体の動きを引き出せないとあまり意味がないというか・・なので菱形筋、肩甲骨の間あたりでお悩みの方は直接お越しください。肩甲骨が全方向に動ける様に調整しますので。
肩甲骨が自由に動けるだけで肩のスッキリ感凄いんですよ。血流も良くなりますので首の張り痛み、頭痛も改善されますしね♪ 肩関節もグラグラするくらい緩んでいる(これは亜脱臼ではありません。動きやすい様に本来は肩甲骨と上腕骨はさほど詰まっていないのです)と楽ですよ!
肩のあのすっきり感、体感して欲しいですねー。なので時間が許せばご要望に入っていなくても肩は調整しております(他の場所の違和感を取り除くことをご希望の場合、時間の関係で肩を十分に出来ない場合がありますのでその点はご了承くださいませ)
滞りのないからだ目指してくださいね♪
首と一緒に、腰椎の動きも引き出せると尚良いので、こちらもぜひやってみて下さい。
fumi
お知らせ
痛みではないけど違和感が続いている。張り感が取れない・・そんな時も一度ご相談ください。
からだの違和感・重だるさ・快適なお身体をキープする定期的なメンテナンスもお任せください。
お問い合わせは整体院華羽まで。