1.筋肉の硬さ。「硬さ」ってそもそもどんな状態?
本日は、足デーでした。
不思議なもんです。その日その日で施術する部位が重なることがかなりあるんですよね。違うお客様なのに、予約もたまたま同じになっただけなのに。と、言う訳でして今日は足と戦っておりました。
足の筋肉が硬くなる要因などはまた後日書くとして(あぁ後日が増えていく笑)、今回は「筋肉の硬さ」について書いていきます。
本日初めてご来院のお客様に、筋肉が緩みにくく硬さが強かったので施術後に運動をお勧めしたのです。ですが、私の聴取不足でして、良く良くお話をお聞きすると仕事中などで連続ではないものの毎日一万歩は歩いているそうなんです。
一日中デスクワークで全く動かない訳でない。
それでも足の筋肉は硬くなり緩みにくくなっている。
なぜなのか⁉︎(●´ー`●)
ここで、「硬さ」について書きますね。
筋肉の硬さというのは色々な硬さがあり、筋肉がないとかあるとかの問題ではないんですね。私が書く筋肉の硬さというのは、
・筋肉が伸び縮みしにくくなっている(縮んでいるor伸びきっている)
・筋肉の滑走性が悪くなっている(筋膜と筋肉の滑りが悪い)
・筋膜の滑りが悪く筋肉と筋肉同士がくっついている(実際にくっついてはないですよ、筋膜同士の癒着が強いということです)
これらの要因によって触れた時に「硬さ」を感じる場合を指しています。
筋力を強化をしつつも緩めることも入念にされている方の場合は、筋肉の硬さはあるものの伸び縮みしやすく弾力があり、勿論緩めやすいんです。
かなりトレーニングをされている方でも緩みやすい筋肉の方は「おっ!」と思います。かなり手をかけていらっしゃるな、と。
そもそも、筋肉というのはどうやって伸び縮みするのでしょうか?
2.筋肉が伸び縮みする仕組み
筋肉、というのは〇〇筋、という筋肉は一つの物体ではなく、筋の繊維が集まって束になり更に束を作り、まとまったものに名称がついており、その名称単位に脳からの指令で一まとめに動き、動きを発生させるのです。
筋肉が伸び縮みしているのは、この繊維単位で伸び縮みしているんです。
因みに繊維はこういう構造になっています。動いているのはこのオレンジの「筋繊維」です。
この筋繊維がどう動くのか、と言いますと。
赤い線がミオシンフィラメント、青い線がアクチンフィラメント。
縮む:赤い線が青い線を引き寄せることで青い線がスライドし、全体の長さが縮む。
伸びる:赤い線が青い線を手放すことで青い線が元の場所に戻り全体の長さが伸びる。
こんな感じで筋肉の中で線維がせっせと動いてくれているのですが、このスライドの動きが滞ると筋肉は硬くなり伸びにくく、縮みにくくなります。
なぜこのスライドの動きが滞るのか⁈
3.動いているのに筋肉が伸び縮みしにくくなる理由
筋肉というのは、
最も長くなる長さと、最も短くなる長さ、があるのです。
ですが、
同じ姿勢や同じ動き、姿勢の崩れや偏った動作パターンが繰り返されることで、伸び縮みする範囲は限定され、その結果、一定の範囲内でしか動かなくなります。
例えば、最も長くなる長さを10、最も短くなる長さを0とします。
伸び縮みする範囲が限定されてしまっていると、本来は10⇄0の間を伸び縮みしてくれるはずですが、筋肉が短い範囲でしか動かなくなっている場合は4⇄0の間しか動かなくなる。
又は、筋肉が長くなった範囲でしか動かなくなっている場合は6⇄10の間しか動かなくなります。
こういった具合に一旦筋肉の長さが特定の長さで固定されてしまっていると、その範囲内でしか動かなくなるんです。
これが冒頭に書いた、動いているのに硬さが作られ続けてしまう理由です。
普段、同じ姿勢や同じ動きが多く、緩めることや、普段動かしている範囲以上に意識して動かしていない限り、筋肉は普段使われている範囲内でしか伸び縮みできなくなります。この状態のままたくさん動いても、それはその範囲内で伸び縮みさせているだけで限定された筋肉の範囲を強化していることになります。
例えば、
日頃仕事で座り続けることが多い方の場合は股関節、膝と曲げ続けていることが多いです。その為に、太ももやふくらはぎなどの筋肉は常に同じ長さに維持されています。仕事以外で股関節と膝を意図的に伸ばしていなければ筋肉は縮まったままです。
その状態のまま単に歩いただけでは一見伸び縮みしているように見えますが、股関節や膝関節は完全に伸び縮みしないまま動いているので気付いた時には筋肉は硬くなってしまっているのです。
大胸筋など筋トレをされている方も同様に言えます。デスクワークなどで腕を常に前方向に位置させて肩甲骨を固定されている場合、肩が内側に巻き込まれています。この時前側の大胸筋は縮んでいて、背中の広背筋は伸びています。この状態で緩めないまま筋トレをするとどうなるか。
前側の大胸筋は縮んだ状態で強化され、背中の広背筋は伸びきったままさらに固定強化されます。力がついたように見えてもそれは、限定された範囲でしか強化されていないので、肩の動く範囲は狭まったままなので、しばらくすると硬さから痛みが生じることも大いに考えられます。
筋トレ、というのは方法だけでなく、どんな状態で強化するのか、も大事なんですね。
私も書いていてとても反省しておりますが、お客様に「動いて下さいね」とお伝えしていますが、「可動域一杯に動かすこと」をちゃんとお伝えしていない時がある・・・あぁ申し訳ないです(ё_ё)
可動域、というのは各関節ごと動ける範囲というのが決まっており、その範囲を可動域、と言います。
この可動域が狭まらないように、各関節を十分に動かす必要があるんです。その為に筋肉は「緩ませる」必要があるんですね。
4.筋肉の動く範囲を狭めない為にはどうしたらいいか?
方法としては、
原因が動く範囲、伸び縮みできる範囲が狭まるのは同じ範囲だけしか動いてないからですので、方法は可動域範囲一杯動かすこと、となります。
可動域一杯・・・?
と思われると思いますが、簡単に言えば、各関節を動かせる方向にそれぞれ十分に動かす、ことです。
具体的な方法は、硬くなっている筋肉、普段の姿勢や動作によって異なるのでこれです!とはここでは書けませんが、ポイントとしては、
・普段使う方向とは逆に動かす
・普段使う範囲より大きく動かす
です。
曲げいていることが多いなら、伸ばす。伸ばすことが多いなら曲げる動作を増やす、決まった姿勢が多いなら休憩などで全身ゆっくり大きく動かす、などでしょうか。
この時に、止まったままじわじわ伸ばすよりは、動きながら伸び縮みさせる方が筋肉への負担もかかりにくく、血流も起きやすく、溜まった筋疲労も解消されやすいので効果的です。
動かすタイミングは、まとめてではなくこまめに、です。
一週間に一度運動するよりも、毎日毎時間こまめに可動域一杯動かした方が良いです。使う度にその都度筋肉をリセットさせてあげてください。
動かすだけでなく、入浴しながらなど
筋肉に触れて筋肉をほぐす様に触れることも効果的ですよ。
自分にはどんな動き、どこを緩めたら良いのか、は直接ご来院頂きご相談くださいね!
使った筋肉はその日のうちに緩ませてリセット!
日々の積み重ねこそ、良いからだの状態をキープできる秘訣ですのでコツコツ動かして緩めてくださいね。
fumi
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