こんにちは😊
今回は、膝!です🦵
膝の中でも、膝関節の屈曲制限についてです。膝関節が完全に屈曲しないと、しゃがみこめない、正座が出来ない、ことが起こります。
※ここで扱う屈曲制限は骨の変形を伴わない制限です。明らかに骨の変形が起こっている場合はこれから書く要因を取り除いても解決が難しい場合がございますので予めご承知の上お読みください。
1.「膝が曲げられる」ということとは?
膝の関節は大腿骨と脛骨・腓骨、それらの間に存在する膝蓋骨で成り立っています。
膝関節を完全に曲げるには、大腿骨が十分にスライドできて、膝蓋骨もそれに伴い制限なく滑ることができている状態、が必要となります。
2.制限をかけている要因
※ここで扱う屈曲制限は骨の変形を伴わない制限です。明らかに骨の変形が起こっている場合はこれから書く要因を取り除いても解決が難しい場合がございますので予めご承知の上お読みください。
膝蓋骨、は膝を完全に伸ばした状態では本来ならば多方向に動くんですよね。
この膝蓋骨が十分に動いていないと、膝関節を曲げた時に制限がかかり曲げきれなくなります。
その制限をかける要因は、膝関節をまたぐ筋肉である場合もあるのですが・・・
多くの場合、膝関節の屈曲制限は筋肉自体ではなく、筋肉と骨の間にある組織の滑走性不良によって生じます。
筋肉と骨の間には動きを良くするために、関節包や靭帯、脂肪体などあります。
【引用:機能解剖と運動療法p.189】
この中でも、「膝蓋上嚢」と呼ばれる滑液包、膝蓋上嚢と大腿骨の間にある「脂肪体」の動きが悪くなると、膝蓋骨の動きが制限されて膝をある程度曲げるとそれ以上曲げられない状態が起こります。
膝蓋上嚢は少し特殊で、膝関節が完全に伸びている時は折り畳まれているように収納されているのですよね🤔
この余裕があるので、膝関節を曲げても十分に伸びきることができて膝を伸ばすことができるのです。
膝蓋上嚢の他にも二ヶ所硬くなると膝の曲がりに制限をかける箇所があり、一つは膝蓋上嚢と大腿骨の間にある脂肪体。この脂肪体が線維化してしまい硬くなくなってしまうと、膝蓋骨の滑走性が悪くなり、ある程度膝を曲げるとロックされたようにそれ以上膝が曲げられなくなります。もう一つは、膝蓋上嚢につく筋肉、膝関節筋。小さい筋肉ですが、柔軟性がなくなると膝蓋上嚢の動きを制限して膝蓋骨の動きを制限します。
膝が曲がらなくなる初期は、大抵、これら膝蓋上嚢や脂肪体が硬くなることにより膝蓋骨の動きが制限され、大腿骨がスライドしにくくなるのです。この状態が続き、制限が悪化することにより関節に炎症が起きやすくなりより強い痛みが引き起こされたり、歩行にも支障が出るくらいの支障に繋がることもあります。
3.制限を解除するには
単純に言えば、今書いた組織の柔軟性を回復し、組織同士の滑走性を高めて膝蓋骨の動きを復活させることです。膝関節を繋ぐ筋肉による滑走性不良も起こっている可能性があるので、厳密に何をするべきか、は詳細な評価を行うことをお勧めします😊
しゃがみこめない、正座が出来ない、は特殊な場合を除き、正直言って出来なくても日常生活は送れると思います。なので、ご相談を受ける場合も何年もその状態が続いていて、それ以外の痛み(歩行時や立ち上がり時の痛みなど)が増したことにより施術を受けにいらっしゃる場合が多いです。
ですが、長期に渡り制限が生じている、ということは他の場所にも制限を起こしやすいので筋肉の短縮も起こりやすくなりますし膝蓋骨だけでなく大腿骨と脛骨・腓骨の動きにも制限が起こっている場合も多いです。こうなってしまうと、今回書いた内容以外にも整える必要が出てきてしまい、完全に状態を回復するには施術回数を重ねる必要が生じます💦
単に「しゃがめない」「正座が出来ない」だけ、と思わず、そもそもその状態になっているということは膝関節の機能の一部が失われている、今後悪化する前兆、と捉えて頂き早めに対処することをお勧めします☺️
膝に関するお悩みが続いている方、整形外科では様子を見ましょう、と言われている場合など、まだまだ出来ることはありますので一度ご相談くださいませ😊日常生活はなんとか送れている、状態であれば徒手療法範囲内である場合が多いですよ!✨