体幹・背

修復:肩の強張り解消に広背筋強化

こんにちは😊

今回は、冷房が大活躍のこの時期の悩みの種でもある肩の強張り改善についてです。冷房がかかり始めた頃から格段に肩周りの施術をご希望される方が増えています。(当院では都度、その日集中的に施術を受けたい箇所をお聞きし、その部位を中心に時間の許す限り全身の調整を行なっております)

この肩周りの緊張は冷房ですね、とお伝えすると皆さま、えっ、という表情をされるのでお気づきでなかったのかもしれませんが、外気が暑かろうが身体も暑く感じていようが、冷気を感じ続ければ表層は間違いなく冷えています。冷えれば血管は収縮します。その影響もあり涼しいと身体は感じるのですが、筋肉・・・特に皮膚は触れて貰えばよくわかると思いますが、確実に”冷え”ています。

なので、今回は肩の強張り改善に期待ができる「広背筋」に着目します!

 

1.肩凝りのお悩み第一位「僧帽筋」の硬さ

冒頭でも冷房による冷えから血行不良による肩の強張りを感じる方が増えている、と書きましたが、その際に皆さん仰る部位は僧帽筋です(下記図の一番濃いピンク部分)

僧帽筋は上部・中部・下部、と分かれており働きも異なります。

上部線維はこの3線維の内、最も緊張が起こりやすいです。配置があまり良くないために構造上緊張が起こりやすい、という理由もあり、外的にも内的にもストレスを感じると緊張が高まり強張りやすいです。ですので、悩みや心配事があるときも、この部位は真っ先に影響を受ける部位でもあります。

肩の強張りが起こると、その対処として解すことが挙げられますが、解しても解しても一時的にしか効果が感じられないこともありますよね。

そのために今回注目する「広背筋」を強化するのです。

 

2.広背筋の役割

僧帽筋に絡めた広背筋の役割としては、僧帽筋による肩甲骨を固定する働きを助け、僧帽筋に過度なストレスをかけないことが一つ挙げられます。

先ほど書いた構造上緊張が起こりやすい僧帽筋上部線維。緊張が起こってしまう、ということは「肩甲骨が上がってしまう」ということでもあります。その構造上の弱点を補うのが広背筋の役割でもあります。

広背筋は、身体の中で一番大きな筋肉で、骨盤から始まり、上に走行するに従い外側に広がり腰や肋骨を覆い肩甲骨に到達し、末端は上腕骨に付着します。腕と腰を直接繋ぐ筋肉で、他に腕と腰の繋がりを持つ筋肉はない為、複数の働きのある重要な筋肉です。

細かいところになりますが、骨盤から始まっている、という点は大きく、これは何を指すかというと「腕を腰側に引っ張る働きが大きい」ということでもあります。広背筋が働くことにより上腕骨を後方に引っ張り肩甲骨を胸郭の背面に維持する働きが起こる、ということでもあるのです。

 

3.広背筋の働きが弱いと何が起こるか?

逆を言えば、

広背筋が働きが弱いと、肩甲骨が常に不安定で位置が定まらない、肩甲骨が胸郭の背面に止まらず前に滑ってきてしまう、ということが起きます。

つまりこの姿勢になる、ということですね。

勿論、広背筋の弱化だけが要因ではありませんが、一番外層の筋肉ですし影響は大きいです。広背筋の後方に肩甲骨を引きつけておく力が弱くなり、腹筋群の弱化により上半身は前方に潰れ放題になる、と言ってもいいかと思います。

広背筋が働かず、背中も丸まり、体幹は潰れている。この状況では肩甲骨は下方に下げることはかなり困難ですので上がりっぱなしになります。広背筋の弱化が僧帽筋上部線維の緊張亢進に直結することがお分かり頂けたでしょうか🤔✨

 

4.1日で蓄積した僧帽筋の強張りを解消する方法

僧帽筋の緊張亢進を解消するには、ストレッチなどでは不十分です。広背筋を”使わなかった”からこそ僧帽筋が強張ってしまった、とも言えるので、僧帽筋を直接伸ばして解すだけでなく、広背筋に刺激を与えて僧帽筋の強張りを相殺させてみてください。

道具:ダンベルとクッション(空気を軽く抜いたボール)をご用意ください。

それらを写真のように持ち、挟み、①〜⑤までのポイントに沿って筋肉を働かせてください。

広背筋の本来の働きを考えると③は、「腕は外側に捻る、ではなく内側に捻る」方が解剖学上は正解です。ですが、内側に捻ると腕前側の筋肉や大胸筋の短縮が起きている方(肩が内側に巻いている方)にとっては悪循環になります。この筋肉の使い方は”✖️純粋な広背筋の使い方”ではなくあくまで「肩の強張り解消のための肩甲骨の動き改善+肩甲骨を下げる力の復活」のため、とお考えください。

 

この体勢だけでも広背筋は働きますが、ここから動きを”ゆっくり”入れることでさらに働かせることができます。

※動かす場所は、腕、ではなく、肩甲骨を動かす、と思ってやってみてください。広背筋は腕に付いてはいますが、腕ばかりに意識を向けると三頭筋や三角筋後部だけで動かす可能性があります。肩周りと背部全体を動かすためにも肩甲骨から動かす意識で動いてみてください。

 

回数を意識しすぎて早く行ってしまうと、他の筋肉が働き代償動作が起きやすいです。1つの動き、後⇄前、開く⇄閉じる、を1秒かけて行うくらいゆっくり動かします。まずは、20回、やってみてください。筋肉の疲労が起きなかったら、そこから更に20回、更に20回、と増やしてみてください。

広背筋と一緒に

・腹筋群・脊柱起立筋群・骨盤底筋・大臀筋、ハムストリング(股関節伸展位のキープ)

を働かせるにはバランスディスクやバランスボードに乗りながら行うことをお勧めします。

ポイントは平地で行う時と同じです。こちらも、”ゆっくり”1秒かけて行います。何度も言いますが、「動かす」ことばかりに注力して広背筋を働かせることに意識が向かないと早く行いがちになります。

黄色線の働きです。この動きを意識するのです!

ゆっくり行うのは広背筋を意識するためでもあり、他の筋肉の代償を防ぐためでもあります。回数を行うだけで満足しないようにしてください。

 

この方法はあくまで僧帽筋にある程度の柔軟性があり、肩甲骨が動く前提での方法です。僧帽筋は確かに硬いけれど肩甲骨の動きは保たれている、場合でしたらこの方法で肩甲骨を引き下げて僧帽筋の緊張緩和に繋げることができますのでやってみてください😊

今現在、僧帽筋の緊張が亢進しすぎて肩甲骨の動きが感じられない、実際に肩甲骨が動かないほどに僧帽筋の柔軟性が低下していたら行っても効果は期待できない可能性が高いです。そこまでの硬さになってしまっていたら、まずは僧帽筋の柔軟性を回復させることも同時進行で行ってください。

セルフケアに限界を感じている方はご相談くださいませ。赤羽に直接お越し頂ければ、身体を深部から全身整え、今何をすべきで何をすべきでないのかもお伝えします。身体の不調の根本解決を目指して一緒に身体を整えていきましょう☺️✨

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